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豪雨や台風が地震のきっかけに!?本当なのか調べてみた

いずれ確実に来ると言われている「南海トラフ地震」「首都直下型地震」への懸念が高まる中、「地震の前兆」「天変地異の予言」など様々な噂がネット上で多く飛び交っています。

地震前の現象を解明したという研究結果から、オカルト的なものまで幅広く見られますが、今回は最近発生した「豪雨」(令和2年7月豪雨)とこれからシーズンとなる「台風」が、地震の引き金になるということについて調べてみました。

地震と大雨の因果関係は?

プレート境界では、(地震・噴火活動、地殻変動など)地学的な現象が多く発生しますが、

簡単なメカニズムとしては、

  • ①マグマ活動などにより海水温度上昇
  • ②海水が蒸発し、気温の影響で台風が発生
  • ③大気が押さえつけていた海水が、台風(≒低気圧)によって海底ごと持ちあげられる
  • ④海底・地殻に掛かる力が減少し、地震が発生

というものです。

現在、科学的に因果関係が証明されたわけではありませんが、近年発生した大雨・台風と地震のケースをいくつか紹介します。

2019年(令和元年)台風19号

この台風は、東日本から東北地方を中心に、多くの地点で観測史上1位の記録を更新する大雨となりました。

特に10月12日の降水量は記録的に大きなものでしたが、この日千葉県南東沖で、最大震度4(M5.7 震源の深さ約80㎞)の地震が発生しています。

2018年(平成30年)西日本豪雨

「平成30年7月豪雨」と命名された、西日本を中心に発生した台風7号および梅雨前線等の影響による集中豪雨。

この年は、南太平洋から東南アジアのプレート沿いにかけて大きな地震が活発に起きており、この豪雨の原因となった台風7号が発生した時期に、インドネシア周辺ではM5クラスの地震が多く発生しています。

ちなみに、この豪雨の前後は日本国内でも頻発していました。

・6月18日 大阪府北部地震 最大震度6弱

・6月29日 千葉県南東沖   最大震度3

・7月 1日  大阪北部      最大震度3

・7月 2日  青森県東方沖  最大震度4

2018年 ハワイ島 キラウエア火山

2018年5月、ハワイ島キラウエア火山で大規模な噴火が発生しました。ここ200年間で一番大きく、溶岩の流出が約3か月も続くほどだったと記録されています。

5月3日に始まった噴火ですが、翌日4日にはマグニチュード6.9の地震が発生しました。

マイアミ大学の研究チームは、この噴火はその前の記録的な大雨がきっかけである可能性があると発表しています。

実はこの噴火・地震の前、1~3月までの雨量(2,250ミリ)は、過去19年間の同時期の平均雨量(約900ミリ)の2倍を超えていました。

また、過去にも同様に大雨の後噴火・地震が起こっていることが確認されています。

参考:時事通信「記録的大雨が噴火のきっかけか=ハワイ・キラウエア火山―米マイアミ大」

https://sp.m.jiji.com/article/show/2377018

まとめ

大西洋中央部のポルトガル領、アゾレス諸島という火山島では、大雨の数日後に地震が起こることが

住民の間では「よくあること」と認識されています。

大雨が降ると、地下のひずみ部分に水が浸み込み、それが地中で水蒸気爆発→地震発生するのでは

と言われています。

毎年のように起こっている豪雨、そしてこれから台風シーズンがやってきます。

それが実際地震にどう影響するのか?現時点では全てが解明されている訳ではありませんが、是非災害への備えは日頃から行っておきたいものです。

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